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2011年07月21日更新
                

消防ポンプの構造



■ 真空ポンプ関係(四翼偏心ロータリー式真空ポンプ)
真空ポンプは、ポンプと吸管内の空気を抜き取り、大気の圧力差を利用してポンプ内に水を導入する装置である。
 


 1 潤滑剤を使用する真空ポンプ

(ア)原理と構造
真空ポンプ本体に偏心して取り付けられた円筒状のローターが組み込まれており、このローターに4枚のベーンを備え、それぞれのベーンで仕切られた空間がローターの回転で移動する間にその容積が変化する。
この容積が大から小になる部分に排気口を設け、連続的にポンプ内の空気を排出する機構になっている。

(イ)部品構造
a 真空ポンプ本体、真空ポンプカバー
一般的には銅合金で造られ、耐摩耗性・耐防錆を考慮した構造となっている。
b ローター・ベーン
ローターは銅合金又はアルミ合金で造られている。
ベーンは高速で回転し真空ポンプ本体と接触するため、耐摩耗性を考慮し軽量化が図られている。
c 吸水レバー
吸水レバーは、エンジンの動力を真空ポンプに伝達するクラッチの役目をする。



d 給油系統
真空ポンプの作動に合わせ給油口を開く構造を持ち、ローター室の真空により吸引し、真空ポンプ本体内壁とベーンを潤滑するとともに機密を保つ重要な役目を持っている。


2 潤滑油を使用しない真空ポンプ

 (ア)原理と構造
一般的に無給油式真空ポンプと呼ばれ真空ポンプの運転に潤滑油を使用しない構造になっている。
原理は、潤滑油を使用する真空ポンプと同じであるが、ベーン及びサイドプレート等に自己潤滑性のある特殊カーボン材を使用し、無給油であっても、従来の潤滑剤を使用する真空ポンプと同様に使用することが出来るようになっている。
(イ)部品構造
a 真空ポンプ本体、真空ポンプカバー
      一般的には銅合金で造られ、耐摩耗性・耐妨錆を考慮した構造となっている。
b ローター
      ローターは銅合金、ステンレス又はアルミ合金で造られている。
c ベーン、サイドプレート
      気密保持、摺動部の摩擦軽減のためベーン及びサイドプレートは自己潤滑性の有る特殊カーボン又は特殊樹脂で造られている。
d ストレーナー
      性能保持及びベーン等の摩耗防止のため濾網で、ゴミ、砂等が入らないようにするものである。